さて、前回よりお送りしております「時紡ぎ・セイコー・グランドセイコー・クオーツ・SBGX065」ですが、今回はいよいよ使用してみた感触です。
文字盤周辺の清楚な輝きが特徴のビジネスウォッチですが、実際に使ってみた感触はどうなのか・・・
視認性に関しては光が当たるところであれば、念入りに研磨されたエッジが多面体の針とインデックスが光の当たる角度によってキラキラと輝き、しかもその輝きをコロコロと変えるので、結果としてその輝きが時刻をきっちりと教えてくれています。
この針とインデックスの輝きも視認性を考えての意図的なものであるとのこと。
日本人の丁寧な仕事をそのまま実用性に結びつける・・・さすがだなあ・・・と思えます。
ただ、暗所での視認性は望むべくもありません。
夜光塗料が一切使用されていないので、少しでも光があれば針とインデックスがその光を反射してなんとか見えますが、さすがに真っ暗だとどうしようもないのです。
ただ、グランドセイコーには他のモデルで夜光塗料が使われているものがあるので、そのようなモデルが欲しければそちらをどうぞという感じかもしれません。
リューズ操作に関しては通常の機械式腕時計とあまり変わりません。
一段引き出すと日付変更、二段引き出すと時刻調整のために長針を動かすことができます。
引き出した感触は引き出す間隔も十分で非常にわかりやすく、回した感触も非常に滑らか。 妙な固さもなく日本人らしい配慮にあふれた柔らかい感触です。
針を動かした感触も非常にスムーズで固さもなく、本当にユーザーフレンドリーです。
感触的に似ているのはIWCでしょうか。 リューズ操作全般において扱いやすい柔らかさ、滑らかさがあるのです。
このリューズを触った後でロレックスを触ると、扱いにくいとは言わないまでも不必要に固いと思えますし、オメガなどを触ると泣きたくなります。
しっかりした操作感を実現するためには固くする以外にないというわけではなく、たとえ柔らかくてもユーザーにとって扱いやすいリューズになるわけですね。
機械的に精緻に作りこむ日本人だからできることかもしれません。